活動報告

5. 東京横断プロジェクト

2020年8月 東京都の児童養護施設から助成金の事業完了のご報告をいただきました。


『東京湾からスタートし、ほぼ多摩川沿いを進み、山梨県の県境まで徒歩で制覇する「東京横断」を実施しました。当初予定していた琵琶湖1周より距離は短くなりますが、それに劣らぬほどのインパクトを感じられる挑戦です。そのため、特性を持つ子どもたちにとってもわかりやすいプログラムとなりました。
活動終了後は、疲れているものの、充実した表情だったように思います。最初は自信がなかったように見えた子どもたちも、日を追うごとにたくましくなり、最後に控えた雲取山も登り切り、体力はもちろん、子どもたちの成長の可能性を大いに感じることができました。
今回、子どもたちは大きな達成感を得ることができたと思います。この経験を通じ、日常においてもさらなる成長に繋がることを期待しています。』

※申請時、琵琶湖1周を計画していましたが、コロナウイルス感染症の影響により東京都内での活動とされました


【 児童の感想 】

中学3年生「百名山の感想」
今年の百名山でいちばん印象に残った場面は、最後の登山口にあるトイレの建物にタッチしてゴールした瞬間です。タッチしたときは「やっと百名山が終わった」などと思いましたが、その日のミーティングで、今日までの振り返りをしたとき、いろいろなことがあったなぁと思いました。道を間違えそうにもなったし、途中で休憩が長くなったり、山でグループ行動ができていないときもあったけど、よく東京湾から雲取山の山頂まで歩いたなと思いました。
ミーティングで自分の点数をいうとき、僕は50点をつけました。ちゃんと歩いていたけど、自分がリーダーになったとき、時間内にゴールに行けなかったことが情けなかったし、悔しかったです。でも、1人もリタイアが出なくて、最後に6人全員が笑ってゴールできたことは、とても嬉しかったです。たぶん、東京横断をしたのは僕たちぐらいだと思います。これは、とても誇れることだと思います。学校の人たちや親などに自慢したいです。 あと、来年はたぶん無理だけど、立派な大人になったら、オーストラリアを横断してみようかな、なんて思っています。

中学2年生「百名山」
僕は、百名山に参加しました(2回目)。リタイアする気はありませんでした。そして、足を引っ張ることもしませんでした。僕は、百名山を楽しみにしていました。早く終わらせたい気持ちと、野球でコツコツためてきた体力がどれほど発揮できるか、すごく楽しみでした。辛いのは覚悟のうえでしたが、すごく辛かったです。それでも日々の筋トレが出たのか、去年よりよく歩けました。
でも、1つ反省せねばならないことがあります。それは、去年自分がされて嫌だったことを、今年の1年目の人に対してしてしまったことです。僕は、これがなかったらグループとしても、自分としてもいい得点だったと思います。
今年のことは今後の生活に、そして来年の百名山に生かすことができ、そのために百名山にきているのだと思います。 今年のことを思い出し、来年はチームを引っ張るリーダーになりたいです。来年も頑張ります。

▼ 中学1年生「百名山」
僕が今まで百名山をやって感じたことは、まず1~4日目くらいまで平坦な道を歩いたときは、けっこうリーダーのペースについていけてすごかったけど、心の中でグチグチ言っているところはあって、正直、辛かったし、楽ではなかった。でも、最後に感じたことは、山よりチームが繋がっていたことが素晴らしいと思いました。1人ぐらいはグチグチ言っている人もいたし、そのせいでチームのモチベーションは下がった気もするけど、1人1人が意見を言って、チームとして一丸一体などになれていたと思います。
一方、山は自分の中ではけっこうひどかったイメージがあって、まず自分の悪いところはペースに全くついて行けないところです。一言で言うならきつかったです。周りのメンバーから「遅い、遅い」と言われるのが何より辛く、何よりも悔しかったです。 最後は自分の中のスイッチを切り替えて、チーム一丸でゴールできて嬉しかったです。来年も頑張ります。


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